SanDragon

ワセリンの効果的な使い方や弱点を理解し、上手に活用しましょう

誰もが名前を聞いたことがあるワセリンは、石油から炭化水素類の混合物を脱色し精製して作られる半固形状の物質です。
皮膚から水分の蒸発を抑えて潤いを保ち、皮膚を柔らかくする油性の“エモリエント”成分であるワセリンには、パラフィンや、シクロパラフィン、ナフテンが含まれています。
白色か、黄色味を帯びた無臭のワセリンは、不純物が取り除かれ、低刺激で安全性が高いため、化粧品や医薬部外品のほか、医療用の軟膏の成分にも使われています。

ワセリンの種類

純度の違いによって、ワセリンはいくつかの種類があります。
最も純度が低く、不純物が残る黄色味を帯びた黄色ワセリンは、肌トラブルを引き起こす可能性があるため、赤ちゃんや、高齢者、肌の弱い方は避けたほうがよいでしょう。
ほとんどの不純物が取り除かれている白色ワセリンは、医療目的の第3類医薬品と、美容目的の医薬部外品の2種類があります。
白色ワセリンより精製度が高まっているワセリンの“プロペト”は、第3類医薬品に分類されており、国の基準“日本薬局方”に則って作られています。
皮膚の薄いデリケートな目元など、眼科用に使われています。
最も精製度が高く、高純度なワセリン“サンホワイト”は、ベタつきが少なく伸びがよく、赤ちゃんや肌の弱い方、火傷などのダメージを受けた皮膚にも使うことができます。



ワセリンの使い方

ワセリンには、いくつかの使い方があります。
ワセリンは、全身の保湿剤に使うことができ、顔のスキンケアの最後に塗布すると、水分の蒸発を防ぐ乾燥対策ができます。
また、肌の外側にある表皮の角質層は、水分の蒸発を防ぐバリア機能がありますが、加齢などによって機能が衰えると、乾燥肌になります。
ワセリンを塗布すると、皮膚の表面にパラフィンの膜が張られ、角質層の水分の蒸発を防ぎ、保湿効果が発揮され、乾燥肌を防ぐことができます。
さらに、バリア機能が衰えると、肌が通常保護されている外部の刺激に弱くなりますが、ワセリンを塗布すると、外部の刺激から肌を守る効果もあります。
手荒れやあかぎれの予防のほか、かさつきやすい膝やかかとなどに塗布するのもおすすめです。
入浴後に塗布すると効果的ですが、乾燥が気になる時期は、1日2回起床後も塗布するとより効果が増します。

冬になると、唇は乾燥しやすくガサガサになりがちです。
そんな唇をケアするには、よく洗った清潔な手に少し多めのワセリンを取り、唇に塗り込んだあと、ラップをして10分ほど放置する“リップパック”がおすすめです。

爪にワセリンを塗布すると保湿できるうえ、塗布後ウッドスティックにガーゼを巻き、優しくこすると甘皮のケアができます。
爪の乾燥が気になるときや、ささくれをケアするには、ワセリンを塗布したあと、指全体をラップで包んで数分パックしましょう。

シャンプーをしたあと、手に取った少量のワセリンをよく伸ばし、ドライヤーを使う前に毛髪に塗布すると、ヘアトリートメントに活用でき、乾燥やパサつきを防ぎます。
また、毛先に塗布すると枝毛を防ぐうえ、ワセリンがドライヤーの熱から毛髪を守ってくれます。

ワセリンの弱点

ワセリンは、さまざまな使い方がありますが、期待できないこともあります。
薬の効果がないワセリンは、炎症を抑えるなど、乾燥以外の皮膚トラブルに対処できません。
角質層まで浸透しないため、水分を吸収したり、挟み込んだりして保水する働きがなく、ワセリンだけでは完全に保湿することができません。
完全に保湿するために、敏感肌やニキビ肌に適した保湿クリームがあります。
ワセリンの効果や弱点を理解し、上手に活用しましょう。


»コラム・エッセイのページへ戻る





ライター紹介

皮膚のかゆみに日々悩まされている主婦です。

アーティスト紹介

@sandragon965

いろんな敵とこっそり戦う画家
とにかく、今の状況を脱するためにリアリズムという作品を制作することにした。(画家をしております。個展の案内はメールで配信します。登録はこちらです!!)
»プロフィール»インスタグラム»twitter

ニュースレター登録

個展の案内をメールで配信しております。
詳しくはこちら
↓メールアドレスを入力してください