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備蓄を止められない



自宅の倉庫部屋はモノで一杯

南林 亜紀(みなみばやし あき)年齢41は物をあまり持たない生活に強い憧れを持っているが、実際は真逆な生活を送っているという。
「自宅には倉庫代わりに使っている部屋が1つあるが、常にその空間は私が買いだめたストック品で埋まっていて、見るだけでむさくるしくなることがある」

亜紀は、疲れ切った表情で言ってから、更に話を進めて行った。

亜紀:「問題を起こしている張本人が私。すべて自分でやった事。しかもこう見えても必要性を感じたから購入したものばかりである。
だから、買いすぎたことに後悔して悲観的になっても仕方ないと、自分で自分を慰める日々でもあるのだ」



象徴アイテムはトイレットペーパー

「1,2,3・・・・」。

取材する私を前に、亜紀は倉庫部屋にあるトイレットペーパーの数を数え出して行った。

亜紀:「私のストックを過剰に持たないと気が済まない性分の象徴は、トイレットペーパーの数であろう。」
今現在、12個入りのトイレットペーパーが28袋あって、18個入りは7個ある。」

「こうして数え直してみると、夫婦二人の我が家では、ざっと3年近く分はあると考えてもよさそう・・と重々理解済みのつもりが、結局今のストックの内2袋は消費する頃、新たに2袋は買い足す自分が易々と予想できてしまう。」

「実は、12個入りの28袋の内2つは、つい先日買い足したばかりである。」


時々、ストックの数が10になるまで買い足ししないと、自分に努力を課してはみるものの、でも結局無理と少し減っては足す、の行動を繰り返してしまうのだ。」

「そうでないと落ち好かないから仕方ない。」


「せめて、近所でも最安値のお店へ足を運んで購入はしている。」

あれもこれも足りないと思うから買い足し続けてしまう

取材側である私は、亜紀に他にどんなストックを抱えているのか教えを乞うと、吹っ切れたのか、今度はドヤ顔で話し始めて行った。

亜紀:「今は1リットル入りの醤油は5本、1キログラム入りの砂糖の袋は10袋、塩は500gか700g入りと内容量はまちまちだが、全部で11袋ある。」

「胡麻油の瓶は8本、サラダ油も8本あって、歯磨きチューブは14個、台所洗剤は20個以上、ラップとアルミホイルはそれぞれ30本以上常備しているから、台所のシンク下は大渋滞で、扉を開けると大抵収納物の何か一つが飛び出るのは当たり前である。」


「台所の洗浄スポンジは消耗が激しいから、買い足し頻度が多くて、気が付けば40個は超えていて、もう3年分は購入済だから暫く買わまいと決めに決めたハスの排水溝用水切りネットも、昨日しびれを切らしてしい、40枚入りを買い足してしまったのだ。」

「夫は肉体労働者、だから洗濯洗剤の消耗のふらり暮らしにしては激しいから、こちらも自然とストックが進んで、現在は詰替え用の液体タイプに、頑固な汚れを落とす固形タイプも山ほどある。」


「あらゆる生活用品に及んで、まだある」
「たっぷりあると自分に言い聞かせても、一度足りない時になると、出来るだけ早く買い足さないと、私夜眠れなくなるから、買うしかないのだ。」


「ツナ缶好きな夫であるから、ストック減らしちゃまずいと気になる度に購入するので、こちらも過剰ストック気味である。」

「今現在3つ入り1パックが20は超えている。」

「つまり計60以上という事だか、もし週に2つずつ消費すれば月8缶で一年は持たないと想像が膨らんで、いあの私は、明日にでも1パック買い足さなきゃと思ってしまっている。」

「えっと、忘れない様に、買い物リストに書き足さないといけない。」
「ツナ缶、ツナ缶1つ。」



瞑想に解決を求めてみる

亜紀は、ストックを十分に持ちたくても持ちきれずに残念に思うアイテムがあるという。

亜紀:「マヨネーズとケチャップがそれです。この2つも、常に数多いストックがあるが、実は両者ストックし切れてないもやもやした気分にさせられている。」


「同じ食品でも、缶詰は別だが、普通食品の賞味期限はの長さはトイレットペーパー等のような物のように長くはない。」
「結果マヨネーズもケチャップも、ストックする数にも限度があるから、理想の30や40とはいかない。」

「我が家的に、マツダのマヨネーズは12,3チューブ、ケチャは6チューブが常時蓄えておく限度といった所である。」


私はなるほどとうなずいた後、当初話してくれていた、ものを持たない生活への憧れについてどうして行きたいのかと尋ねてみた。


亜紀:「勿論実現させたい気持ちで一杯である。」
「最近ミニマリストという言葉をよく聞くが、私もいつかきっとの気持ちは常にある。」
「そこで、夜寝る前に瞑想を初めてみた。何となく瞑想でもしたら、自分の過剰ストック問題が解決するんじゃないかと思ってのことだ。」
「しかし、瞑想自体一度も成功した試しがない。」

「可笑しなことに、瞑想を始めると、足りない物が思いつくのはいつものことだ。」
「あっ、石鹸、あっ洗剤、そろそろ買い足し時じゃないっと、買い足し物の雑念が浮かんでしまうのだから、これじゃいつまで経っても解決しそうにもない。」

「困った人、私って。」

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